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情報を鵜呑みにしない読み方

 




新聞や雑誌、ネットの記事など多くの情報を普段我々は目にし、そして読んでいます。


すべての情報が正しければよいのですが、中には判断に迷うものや本当かな?と疑ってしまいたくなるようなものまで様々です。また逆に、本当っぽく見えて実は違うということも起こりえます。


多くの情報から正しい情報を取得するための読み方を身につけておくことが、これからは求められるかもしれません。


では実際に、そのような読み方について考えてみたいと思います。


今回は「若者の活字離れ」をお題にして、読み方を見てみましょう。


この話は新聞や雑誌などでよく目にする機会が多いのではないでしょうか?実際に雑誌や新聞の記事で読まれた方も多いと思います。自分が若かった頃を振り返って、そんなに本を読んだ記憶がなければ「そうだよな」とうなずいてしまうかもしれません。また、周りを見回してもそれほど本の話題にならなかったり、本を読んでいる人をみかけなければ「若者が本を読んでいない」という内容に思わず納得してしまう人も多いのではないでしょうか。


では、この情報は本当に正しいのでしょうか?


このテーマに対する答えは、「No」です。Yesと思った方は、情報を鵜呑みにしてしまう可能性がありそうですので、要注意ですよ。
本当は若者が一番読書をしている?活字離れの実態」に詳細を記述していますので、詳しくはそちらをご参照下さい。


このページのタイトルにもあるように「情報を鵜呑みにしない読み方」では、まず「この情報は本当に正しいのか?」と疑問に思うことが大事です。一歩引いてちょっと疑ってみるくらいがちょうど良いかもしれません。


上記の記事の中で引用しているデータによると、小学生〜高校生において読書率は2000年代に入り増加しています。特に小学生の伸びが著しいです。このことについては、私も驚きました。


また、別の調査においては、20代の若者が読書率(月刊誌、週刊誌、書籍のいずれかを読んでいる割合)が一番高くなっています。他の世代と比べて顕著に低いといったことはまったくないように見受けられます。


若者の活字離れが進んでいるというのは、どうやら疑問符がつきそうです。


ただ、月刊誌、週刊誌、書籍のいずれかを読んでいる割合というのは、だんだん低下していっているようです。ただし、この傾向はすべての世代に見られるものであって、決して若者だけが低下していっているわけではありません。若者だけが非難されるべき理由はまったくありません。もし活字離れが進んでいるということを指摘するのであれば、この内容を正しく伝えるべきでしょう。


そして、上記の記事の中では、2000年代に入ってからなぜ小学生〜高校生の間で読書率が向上していっているかということを考えています。こちらは直接的な数値のデータは得られなかったのですが、教育環境の変化により児童・生徒が本と接する機会が増えたと考えられます。


では、読み方を整理してみましょう。


最初に「若者の活字離れ」は本当か?と疑問を持つことからスタートしています。


そして次に「データを調査する」ということを行っています。
若者の読書率のデータを調べたり、各世代の読書率を調査した結果を探しています。データを見ることで、最初の疑問が正しいかどうかを検証しました。その結果、必ずしも若者は活字離れをおこしているのではなく、また小学生〜高校生にいたっては、2000年代に入って読書率が向上しているということを知ることができました。


そして最後に2000年代に入って読書率が向上している原因を突き止めようとして、調べたという流れになります。


特に大事だと思うのは、「疑問に思う」ということと「調査する」ということです。
新聞やマスコミなどによる情報は無意識のうちに「正しい」と思い込んでしまっていることが多いのではないかと思います。その情報を「本当だろうか?」という視点で見つめることによって、新たな側面・事実を見つける可能性が開けるのではないかと思います。


実際に疑問を持ったら「調べる」という行動をとるのが重要です。
自分の疑問が正しいかどうかを検証する過程です。証拠を見つける作業と言ってもいいでしょう。ここで自分の疑問を支持するようなデータが出てきたら、他にも同様のデータがないかどうかも確認してみると良いと思います。


統計データは実はなかなか奥が深く、数値データだからと言って丸呑みにできないことも知っておいてください。データの読み方が難しいと感じたら、他にも同様のデータがあることを見つけるだけでもより確度が高まると思います。データの読み方については別のページで紹介していきたいと思っています。


最後に意外な結果が出てきたり、調査過程で疑問がわいたら、その原因や疑問を明らかにするためにさらに調査するということをすると、より深い部分が見えてくると思います。







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