これを読まなきゃ駄目リストを捨てる
読む本を探すときに、こんな考えが頭を占めることはないでしょうか?
「この本は読んどかなきゃいけないな。」
たとえば、超有名な文学小説や大ヒットした小説、自分の仕事に活かす事ができそうな本などがあります。私も本屋に行くと、国語の教科書に載るような有名な人が書いた作品を一度くらいは読まなきゃ恥ずかしいなと思うことがしょっちゅうあります。他にも、1990年代にヒットした本で、いまだに読んでいない事をどこか後ろめたく思う本もたくさんあります。
こんな気持ちを抱えていても、なぜその本を手にとって読まないかというと、
「なんとなく面白そうに思えないから」
「他に面白そうな本があるから」
というのが主な理由です。とても短絡的で大人が下す結論とは思えないような稚拙な理由です。
いつかは読みたいとは思っているのですが、それよりも他に目移りしてしまうのです。これが恋愛なら許されざることなのですが、本であれば誰かが傷つくこともないので、感情のおもむくままに読みたい本を手にとります。
私は純文学がどうも苦手なのですが、過去にとある作家の有名な純文学作品を「一度くらい読んどかなきゃ恥ずかしいよね。」と思って、読んでみたことがあったのですが、ただ苦痛な時間が過ぎていくだけでした。自分の中の「読まなきゃリスト」から1冊消えたことには満足したのですが、楽しい時間が過ぎたとはいえないものでした。
こればっかりは本との相性と言うのもあると思います。相性が悪いと思っていても、年や経験を重ねることによって理解できるときが来ることもあるかもしれません。そのときが来たら、きっと「よし、読んでみようか!」と、自発的な気持ちで読むことができるのだと思います。その時期が来て初めてその本が面白く感じる土壌が整うのだと思います。その時期が来る前に読んでしまうと、単なる苦痛しか感じないかもしれません。
つまり、自分の中の「読まなきゃリスト」に載っているからといって、それを読まないといけないという思考にとらわれて読んでしまうと、楽しい時間を過ごすことはできないかもしれません。面白い本なのかもしれませんが、その時点では面白くない本となってしまうのです。
まずは読まなきゃいけないという強迫的な感情はまず置いておいて、自分が本当に読みたいという欲求のままに本を読んでいくというのが、面白い本に出会うコツの1つだと思います。
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